検尿で糖尿病が分かるか?答えは「糖尿病が分かる場合もあれば、わからない場合もある」です。
糖尿病を診断する要件として
①空腹時の血糖値が126mg/dl 以上、
②随時血糖値が200 mg/dL 以上、
③75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が200 mg/dL 以上、
④HbA1cが6.5%以上 があります。
糖尿病は典型的な症状(口渇・多飲・多尿・体重減少など)があり、しかも①~④のいずれかがあれば診断されます。
あるいは、少なくとも①~③の一つを含んで①~④が2回以上みられれば糖尿病と診断されます。
一方、尿糖陽性は前回の採尿から今回の採尿までの間に血糖値が180mg/dLを超えたことを示しています。どのように考えても尿糖陽性の状況は①~④のいずれとも同一ではありません。
ただ、尿糖陽性は①~④のいずれかである可能性はそうでない場合に比べて高いと言えます。特に尿糖が強陽性の場合は、血糖値が200mg/dLを超えていた可能性が高いことを示しています。
このため、尿糖が陽性であった場合は糖尿病でないかどうかを確認する必要があります。ぜひ、糖尿病を診療しているクリニックを受診しましょう