こんにちは。管理栄養士のIです。すっかり秋めいてきましたね。秋といえは食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋ですね。運動療法は食事療法とともに生活習慣の改善に重要であり、薬物療法とあわせて糖尿病治療における3本柱になっています。
運動の効果は
- エネルギー消費の増加による高血糖、肥満の是正
- インスリン感受性の改善
- 高血圧、脂質異常症の改善
- 心肺機能を高める
- 精神的な健康維持
- 認知機能の低下を防ぐ
糖質・脂質の効率のよい燃焼のためには中程度(3~6メッツ)の強度の有酸素運動を20~60分間行うことがお勧めです。1日の活動量としては日常生活全体で約1万歩、160~300㎉程度が適当です。実施頻度は週に3~5日が望ましいです。
中程度の強度に相当する運動・日常動作は
★ウォーキング 3.3メッツ (時速4キロ、通勤、散歩程度)
★自転車 4.0メッツ (時速15キロ、通勤、買い物での走行)
★ゴルフ 4.3~4.8メッツ(歩行、自分でクラブ運搬)
★ストレッチ・ヨガ 3.0~3.5メッツ(ゆっくり呼吸を意識)
★掃除機がけ 3.3メッツ(家の中をまんべんなく掃除)
★床ふき 3.8メッツ (座って拭く、腕や脚を使う)
★買い物 3.0~3.5メッツ (日常の買い物ペース)
★料理・台所仕事 3.3メッツ (立ち仕事中心の場合)
★庭いじり 4.0~5.0メッツ(除草、花植えなど)
体脂肪1㎏減らすためには7000㎉消費する必要があるので1日230㎉消費すると1ヶ月で1㎏減量できます。
運動によるエネルギー消費の計算式は
消費エネルギー(㎉)=メッツ × 時間(h)× 体重(㎏)になります
それぞれの運動・日常動作を30分行うと消費できるエネルギー量

食後すぐから食後30分以内に体を動かすと急激な血糖上昇を抑えることができます。
引用・参考文献:糖尿病療養指導ガイドブック2019 メディカルレビュー社


