糖尿病のコントロールは生活と密接に関係しています。
このことは、毎日の外来で患者さんと話していると本当にそうだなあと感じます。
ある患者さんは、体力が必要な仕事を1日中行っていました。
さほど強くはない糖尿病の薬を飲みながら通院され、良好なコントロールが得られていました。
まじめな方で、会社でも出世され、管理職になられました。
すると、それまでのような良好な血糖コントロールを続けることができなくなってしまいました。
ほとんど、1日中、机に向かってのコンピューター作業か会議という生活になったからです。
また、ある方はまずまず良好なコントロールで通院されていた定年間際の方です。
軽めの糖尿病薬と降圧薬、脂質の治療薬を内服されていました。
退職後、しばらくご自宅で過ごされ、再就職されました。
再就職先は、いつもいつも力を使う仕事でした。
以前のお仕事が事務作業であったのとは大違いで、ご自宅に帰るとすぐに寝てしまうほど疲れてしまうそうです。
すると、血糖値や血圧、脂質がどんどん下がり、お薬も減って、ついにはなくなってしまいました。
お薬がなくてもHbA1cは6.0%前後になりました。
運動は本当に大切です。